【2021年最新版】競馬界で回収率の高い騎手TOP10!

馬001 回収率

競馬を楽しむ以上、馬券収支がプラスになっていないとなかなか楽しめないものです。そのために競馬ファンはいろいろな要素を考慮し、馬券を検討しているはずです。そんな要素の一つに「騎手」があります。

騎手によって馬券の回収率は変わるのか?回収率を上げるために狙うべき騎手はいるのか?など、競馬の回収率と騎手についてまとめていきましょう

騎手と単勝回収率

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騎手と回収率の起案形成を考えた場合、注目したいのが騎手の「単勝回収率」です。例えば単勝5.0倍の馬に騎乗した騎手が、そのレースに勝てば単勝回収率は500%。このような計算方法で、騎手の単勝回収率は導き出せます。

単純に考えれば、この単勝回収率が100%を超える騎手を狙い続ければ、単勝馬券の回収率は100%を超える計算になります

しかし、多くの方がこの当たり前に見える攻略法を使用しません。そのあたりの理由を解説していきましょう。

単勝回収率100%超えの騎手を狙うのは厳しい

難しい
2020年のJRA騎手成績を見ると、最多勝はルメール騎手の204勝。勝率は約25%で、単勝回収率は約74%でした。4レースに1度という高確率で勝ったルメール騎手でさえ、単勝回収率は100%に大きく届きません。

これはルメール騎手だからこそともいえます。ルメール騎手をはじめ、成績上位の騎手には強い馬から騎乗依頼が多くなります。つまり人気騎手ほど人気馬に乗る機会が多くなり、結果勝鞍の数も増えていきます。

しかし人気馬に乗るゆえに、単勝オッズが低い馬で勝つことが多くなり、単勝回収率という点ではどうしても高くはなりません

単勝回収率が100%を超える騎手とは、人気薄にも乗るような騎手。そのため勝率は高くなく、そんな騎手を狙い続けるのは難しくなります。

ちなみに2020年、500レース以上に騎乗した騎手の中でもっとも単勝回収率が高かったのが武藤雅騎手。その勝率は6.2%と低く、およそ17レースに1度しか勝たない騎手を、全レース買い続けるのはかなりの苦痛です。

しかも2020年に回収率が100%を超えていた騎手が、2021年も100%を超えるとは限りません。ギャンブルとしてはかなり期待値が低い狙い方となってしまいます。

条件を絞り込むと使える指標に

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では、騎手の単勝回収率は馬券回収率を上げるための要素にはならないのでしょうか?確実に「なる」とは言えませんが。上手な利用方法はあります

それが条件別で絞り込んで、単勝回収率が高い騎手を狙う、もしくはそういった騎手が乗る馬に注目するという方法です。

騎手の単勝回収率を馬券戦略に活用し、馬券の回収率アップにつなげるためのデータを見ていきましょう。

【2020・2021年】単勝回収率の高い騎手TOP10

2021キーンランドC※出典:netkeiba/2021年キーンランドC:優勝馬・エイハリア/騎手・亀田温心

★2020年 JRA 単勝回収率ランキング(346レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 武藤雅(33) 【36.36.44.463】 6.2% 183% 93%
2 柴山雄一(71) 【11.13.21.307】 3.1% 139% 64%
3 木幡巧也(42) 【28.39.38.542】 4.3% 138% 75%
4 藤井勘一(60) 【16.16.20.373】 3.8% 128% 89%
5 太宰啓介(62) 【15.13.21.351】 3.8% 128% 89%
6 横山武史(6) 【94.56.68.510】 12.9% 123% 75%
7 菊沢一樹(69) 【12.17.35.442】 2.4% 117% 76%
8 秋山稔樹(58) 【17.17.19.297】 4.9% 112% 70%
9 吉田隼人(7) 【91.75.70.507】 12.2% 108% 88%
10 岩田康誠(22) 【50.44.55.416】 8.8% 105% 89%

※出典:JRA-VANデータより

★2021年 JRA 単勝回収率ランキング(11/29まで。317レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 亀田温心(34) 【35.37.31.452】 6.3% 134% 95%
2 北山宏司(45) 【22.21.24.250】 6.9% 113% 96%
3 勝浦正樹(48) 【19.22.23.318】 5.0% 111% 86%
4 鮫島克駿(15) 【61.65.63.571】 8.0% 108% 78%
5 坂井瑠星(24) 【44.28.41.342】 9.7% 105% 82%
6 西村淳也(20) 【47.43.44.460】 7.9% 103% 68%
7 菊沢一樹(61) 【14.19.30.394】 3.1% 101% 85%
8 川田将雅(2) 【134.60.58.216】 28.6% 100% 81%
9 菅原明良(13) 【91.75.70.507】 8.7% 100% 73%
10 石川裕紀人(40) 【26.29.22.419】 5.2% 100% 75%

※出典:JRA-VANデータより

名前の後ろにある()内の数字は年齢ではなくその年の騎手リーディング順位。

2年連続でランクインしているのは菊沢一樹騎手のみ。ちらほら騎手ランキング上位の騎手も見られますが、基本的にはリーディング中位から下位の騎手が中心となっています。

騎乗レース数は、期間内に行われたレースの10%以上に騎乗しているという点で区切りました。では、このランキングを頭に入れつつ、各条件別の単勝回収率の高い騎手をチェックしてみましょう。

【芝レース】単勝回収率の高い騎手TOP3

2021CBC賞※出典:netkeiba/2021年CBC賞:優勝馬・ファストフォース/騎手・鮫島克駿

★2020年 JRA 単勝回収率ランキング(167レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 藤井勘一(60) 【10.7.5.172】 5.2% 256% 110%
2 武藤雅(33) 【16.18.14.208】 6.3% 209% 99%
3 木幡巧也(42) 【12.14.16.224】 4.5% 153% 86%

★2021年 JRA 単勝回収率ランキング(11/29まで。150レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 鮫島克駿(15) 【35.31.33.276】 9.3% 157% 89%
2 西村淳也(20) 【28.18.25.235】 9.2% 156% 69%
3 勝浦正樹(48) 【9.14.15.173】 4.3% 155% 105%

2020年の芝レース単勝回収率1位は藤井騎手。ちなみにランキングには入っていませんが、2021年も勝鞍10勝のうち6勝が6番人気以下での勝利であり、いわゆる穴騎手と呼べる活躍をしています。

そんな2021年、芝レースで穴をあけているのが鮫島騎手。特に3歳未勝利戦や1勝条件で大穴を開けることが多く、覚えておきたい名前です。

【ダートレース】単勝回収率の高い騎手TOP3

2021八王子特別

※出典:netkeiba/2021年八王子特別:優勝馬・リキサンダイオー/騎手・菊沢一樹
★2020年 JRA 単勝回収率ランキング(167レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 柴山雄一(71) 【8.6.7.151】 4.7% 277% 70%
2 太宰啓介(62) 【9.8.9.190】 4.2% 186% 75%
3 菊沢一樹(69) 【8.11.25.250】 2.7% 173% 102%

★2021年 JRA 単勝回収率ランキング(11/29まで。156レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 中井裕二(54) 【16.13.8.167】 7.8% 219% 100%
2 菊沢一樹(61) 【10.17.15.210】 4.0% 170% 89%
3 太宰啓介(80) 【7.11.10.142】 4.1% 168% 105%

注目は菊沢騎手太宰騎手。2年連続で単勝回収率100%超え。ダートでこそ狙える穴騎手といえるでしょう。2021年トップの中井騎手は、2021年17勝のうち16勝がダートという偏り方。こちらもダート戦で見つけたら気を付けたい騎手といえます。

【重賞】単勝回収率の高い騎手TOP3

2021金鯱賞

※出典:netkeiba/2021年金鯱賞:優勝馬・ギベオン/騎手・石村淳也

★2020年 JRA 単勝回収率ランキング(14レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 木幡巧也(42) 【1.1.1.11】 7.1% 2325% 703%
2 酒井学(48) 【2.1.4.20】 7.4% 658% 240%
3 斎藤新(35) 【1.0.1.16】 5.6% 517% 105%

★2021年 JRA 単勝回収率ランキング(11/29まで。13レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 西村淳也(20) 【1.1.0.13】 6.7% 1515% 136%
2 幸英明(8) 【4.6.3.30】 9.3% 203% 117%
3 坂井瑠星(24) 【3.2.4.20】 10.3% 173% 164%

重賞に限ると、サンプル数がかなり少なくなりますので参考程度に。注目しておきたいのはランキング20~40位あたりの中堅騎手が穴をあけているというポイント。

2020年にランクインしている酒井騎手は、以前から重賞で穴をあける騎手として、オールドファンには知られた名手。テイエムプリキュアやニホンピロレガーロなどの主戦騎手としてGⅠでも波乱を演出しました。

【特別レース】単勝回収率の高い騎手TOP3

2021しゃくなげ賞

※出典:netkeiba/2021年しゃくなげ賞:優勝馬・ベッラヴォルタ/騎手・菊沢一樹

★2020年 JRA 単勝回収率ランキング(93レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 木幡巧也(42) 【5.9.8.92】 4.4% 311% 134%
2 藤井勘一(60) 【5.6.3.107】 4.1% 304% 65%
3 武藤雅(33) 【7.4.14.106】 5.3% 210% 113%

★2021年 JRA 単勝回収率ランキング(11/29まで。85レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 菊沢一樹(61) 【2.3.10.92】 1.9% 322% 137%
2 内田博幸(31) 【10.9.7.134】 6.3% 203% 90%
3 西村淳也(20) 【15.13.13.146】 8.0% 184% 74%

こちらも2年連続でランクインしている騎手はいません。注目は2021年2位の内田騎手。かつてはトップ騎手として活躍したものの2019年以降は成績が低迷。しかしその実力は折り紙付きで、条件戦で人気薄になっているようであれば、狙って妙味のある騎手といえます。

【東京競馬場】単勝回収率の高い騎手TOP3

2021京王杯2歳S

※出典:netkeiba/2021年京王杯2歳S:優勝馬・キングエルメス/騎手・坂井瑠星

★2020年 JRA 単勝回収率ランキング(54レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 横山武史(6) 【12.6.8.95】 9.9% 253% 87%
2 嘉藤貴行(99) 【3.1.0.97】 4.1% 253% 45%
3 武藤雅(33) 【14.12.12.195】 6.0% 219% 84%

★2021年 JRA 単勝回収率ランキング(11/29まで。53レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 坂井瑠星(24) 【5.4.4.43】 8.9% 190% 115%
2 川田将雅(2) 【20.8.9.42】 25.3% 130% 77%
3 石川裕紀人(40) 【12.15.10.188】 5.3% 123% 84%

横山騎手は2020年一気にブレイク。トップ騎手に仲間入りしたことで、2021年のランキングからはその名前が消えました。

2021年ランキングを見ると、坂井騎手川田騎手といった栗東所属の騎手が穴騎手として活躍していることが分かります。東京開催の平場など、関西の騎手が乗るケースは注意が必要かもしれません。

【中山競馬場】単勝回収率の高い騎手TOP3

2021ながつきS※出典:netkeiba/2021年ながつきS:優勝馬・ロイヤルパールス/騎手・宮崎北斗

★2020年 JRA 単勝回収率ランキング(52レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 武藤雅(33) 【15.14.23.175】 6.6% 208% 101%
2 木幡初也(98) 【2.2.2.52】 3.4% 200% 54%
3 木幡育也(51) 【10.3.6.150】 5.9% 153% 58%

★2021年 JRA 単勝回収率ランキング(11/29まで。40レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 宮崎北斗(85) 【5.1.5.46】 8.8% 325% 101%
2 横山琉人(84) 【2.2.1.50】 3.6% 324% 180%
3 内田博幸(31) 【8.4.7.141】 5.0% 147% 57%

2020年は小幡3兄弟がそれぞれ高い単勝回収率をマーク。特に関東開催で強さを見せつけました。2021年の注目はやはり内田騎手。力勝負の東京ではなく、騎手の技量が試される、少々トリッキーな中山競馬場で存在感を見せつけています

【阪神競馬場】単勝回収率の高い騎手TOP3

2021未勝利※出典:netkeiba/2021年2月7日 阪神2R 3歳未勝利戦:優勝馬・ナムラスワガー/騎手・田中健

★2020年 JRA 単勝回収率ランキング(58レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 酒井学(48) 【10.10.13.157】 5.3% 185% 75%
2 藤井勘一(60) 【4.4.7.153】 2.4% 169% 112%
3 浜中俊(30) 【24.21.16.150】 10.6% 136% 79%

★2021年 JRA 単勝回収率ランキング(11/29まで。53レース以上騎乗)

順位 騎手 全成績 勝率 単回収率 複回収率
1 田中健(71) 【2.3.2.52】 3.4% 301% 98%
2 松本大輝(52) 【2.3.2.82】 2.2% 225% 54%
3 吉田隼人(6) 【10.9.10.77】 9.4% 180% 109%

注目は吉田騎手関東所属ながら2021年は3位にランクイン。2020年も95%と高い単勝回収率をマークしており、西下して騎乗する際は注意が必要な騎手といえます。

まとめ

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  • 穴をあける騎手はランキング20~50位当たりの中堅騎手
  • 経験値の高いベテランに注意
  • ハンデ戦で軽量馬に乗れる若手騎手に注目

馬券の回収率を上げるために騎手を狙うというのは大きく間違ってはいませんが難しい部分もあります。上でいろいろな条件で単勝回収率の高い騎手を挙げましたが、2年連続で高い数字を残している騎手はそう多くありません

騎手も予想要素に組み込む場合は、最新のデータで、その条件が得意な騎手を見つけ出すのが有効な戦略。いろいろな情報ツールを利用して、最新データを集めましょう。

簡単に穴騎手をまとめると、経験があるベテラン、斤量の恩恵がある若手で、騎手ランキング中位あたりの騎手を意識的に狙うといいでしょう。